はるの街角

カリフォルニアで子供3人と暮らす駐在妻のブログです

渡米直後のトラブル① パート3

(このお話は、渡米直後のトラブル① パート2からの続きのお話です。)


車が盗難されたと決めつけて、『なにかの間違いでありますように!』『夢でありますように!』と祈りながら旦那からの連絡を待つ間、家の前を行きかう人も、近所から発進して過ぎ去る車も、すべてが怪しく映り、怖い世界に一人取り残されているかのように思え、カーテン越しに家の外を見ては車がないことに落込み、『ゲームのリセットボタンがあれば押してしまいたい。』『何なら、誰かがゲーム機につまづいて、『え?保存できてないから、最初からやり直しじゃん!』なんて状況になればいいのに! 昨日から今日の出来事が保存されてなければいいのに、神様助けて!』と訳の分からないことを頭でぐるぐる考えておりました。



そうです。
この文章の冒頭、おかしいなと感じられましたか?


そうです。
冒頭で書きましたが、
車が盗難されたと決めつけていたのです。



いや、それしか想像できない!でしょ??
家の前に停めた車が無くなっていたのですから。
しかも、家の前に車を駐車するには、申請をして許可を得ることが必要なことは知っていて、必要な金額も書類も納めて、堂々と家の前に停めていたのですよ!! 



レッカーされたと想像できるわけがありません。



しかも、許可申請を終えたのは、2週間も前の話。
なんで今頃??




旦那からの折り返しの電話を受けたのは、
最初の電話から2時間ほど経ってからのこと。



旦那:「俺もあの後いろいろ電話してやっとわかったんだけど、
車はレッカーされて、〇〇〇にあるみたい。出張から戻ったら引き取りにいかないといけないみたいだわ。」


私:「え?どういうこと?申請は済ませてたよね?」


旦那:「車の名義が個人ではなく会社名だったから、所有者は会社でも使用者は俺であることを証明する書類が足りていなくて、実際の手続きはまだ終わっていなかったみたい。」


私:「え?じゃぁ、盗難じゃなくて、レッカーされてただけだったてこと?」


私:「( ;∀;)ーーーーーー!」




その2週間ほど前に遡ってお話しすると、
何も知らない私たちは、『このコミュニティ内の住民のみ路駐可能』の看板を鵜吞みにし、
家の前に車を路駐していました。すると翌朝、ワイパーに紙が挟まってあったのです。



[無許可車両につき、警告。]


その時、初めて家の前でもコミュニティ内に駐車するには許可が必要なことを知ったのです。



早速電話をするものの、相手が何と言っているのかさっぱり聞き取れず、
仕方ないから事務所まで行くも、事務所は移転しており、
電話で新しい住所を聞いてやっと辿り着くも、
申込金は、現金では受け取れないと言われ、
小切手を後日持っていき、ようやく申請が終わって、ホッとしていたところだったんです。
その時に、
「申請の手続きには時間がかかるので、Webサイトから仮止めの許可申請が2週間分出来るから、それをやっておけば、今夜から駐車してもペナルティは発生しない。」
と聞いており、2週間分の駐車許可の申請は済ませておりました。
そして、提出する書類も、小切手もすべて提出しており、
翌朝、駐車した車両を見ても、警告の紙は挟まっておらず、全て申請の手続きは終わっていました。




全て、終わっていたはず。



っと思っていたのは、私だけ?



2週間分の駐車許可の期限が過ぎた翌日に、レッカーされたんですね。



何はともあれ、車が無事だったこと、盗難されていなかったことを知り、
ホッと安堵し、胸を撫でおろし、この体験談が笑い話と変わりました。




・・・しかし、衝撃が大きかっただけに、しばらく動揺が収まることはなく、
「やっぱりここはアメリカだ!気を引き締めて生きていこう。」と思うのでした。




そういえば、思い返してみると、車が無くなる前夜に聞こえてきた、外からなのか1階なのか聞こえてきた謎のカタカタという音の正体は、車がレッカーされる際の音だったようで。
それにしても、あれは午前3,4時だったような。
そんな時間に持っていくんですね。
ある意味、パトロールがしっかりと機能していて安心なコミュニティであることは、
この経験を通して知ることが出来ました。不審車両はパトロールに通報されるのですね。


最後までお読みいただきありがとうございました。



<編集後記>
この渡米直後のトラブル①にいいねしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
パート3の完結まで書き終える背中を押してもらいました。
誰も読んでないブログだったら、ここまで書き終えていなかったと思います。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。 励みになります。

渡米直後のトラブル① パート2

このお話は、タイトル[渡米直後のトラブル① パート1]からの続きのお話です。



盗難車(私たちの車)からガレージのキーを見つけた犯人が、
今にもガレージを開けて空き巣に入ってくるのではないかという恐怖に怯えながら、
旦那からの連絡を待っている間。


(↓以下、記憶を遡って冷静になろうとする私の独り言)


私:「ん? 待てよ。昨日の夜、そういえば、いつもと違う物音が1階でしてたんだっけ。
怖くて怖くてたまらなかったけど、外からの物音かもしれないし、旦那が不在の深夜に一人で1階に降りて、ばったり鉢合わせた筋肉マッチョな空き巣犯と、一人で戦えるわけがないし、ここは、寝たふり作戦だ!
アメリカンな強盗犯と正面から戦ったって、勝ち目はない。相手は銃を持っているかもしれない。ここはアメリカだ!もう侵入されたのであれば、仕方ない。『寝たふりだ!寝たふり。』っと、なんとかやり過ごそうと何度も思いながら、寝付こうとしたんだっけ。何度も『早く眠りに落ちて、朝になれ!』と祈っていたんだっけ。」


私:「あの時の物音はいったい何だったんだろうか?」

私:「あー、あの時、家に侵入することをあきらめた犯人が、車を盗んで行ったのだろうか

?」




停めたはずの車が消えているというパニックから、昨日の夜の出来事さえ、思い出せていなかった。


朝起きてみると結局侵入された形跡はなく、目の下のクマと疲労感だけを抱えて、
「子供たちには恐怖心を与えたくない。」っと、いつもと同じ朝を装って、見送ってきたんだっけ。




私:「ということは、待てよ?朝、玄関を開けた時点ですでに車は無くなっていたのか?」


さらに記憶を辿っていく、


私:「あー、あ、そうだった。朝、玄関を開けたときに、普段目にしない白のSUVが家の前に停まってたんだ。」
私:「ナンバープレートも付いてない車で、なんか怪しいなと思ってじろじろ見ていたら、運転席の男の人と目が合ったんだった。」


私:「え?もしかしたら、あの男の人が車を盗難した犯人か??????('Д')」


こういう時は、身の回りに起きた出来事がすべて盗難された車と関連して見えてしまうものなのですね。


結局、白のSUVに気を取られていて、旦那の車が玄関を開ける時点で無くなっていたのか、それともまだそこにあったのかは思い出すことが出来ず。


いつの時点で車が消えたのかを自分の記憶から推測することも出来ずに。


私:「どうか、どうか、夢でありますように!
私:「なにかの間違えでありますように!!!


祈りながら、旦那からの連絡をさらに待つことになるのでした。


(パート3へ続く。)

渡米直後のトラブル① パート1

渡米直後に体験したトラブルはいろいろとありますが、
中でも一番心臓に悪かったトラブルが、ある日突然、
家の前に停めたはずの車が無くなることでした。



その日の朝、子供たちを学校と幼稚園に送り届けて、一人で歩いて帰っていました。
旦那は出張中だったので、車が家の前に駐車してあるはず。


そう思いながら、家の前を見回してみると、
「あれ?車がない?」


「ん???」



「え???????('Д')」



「車はどこへ????」


「え??????盗難?????」



渡米してから2週間ほど、気候の良いカリフォルニアにすっかり魅了されていましたが、
「やっぱり、ここは、アメリカだった!!!日本のように治安のよい国ではなかったのだ!」とだんだん怖くなり、パニック。


パニックパニック。


どうしていいやらわからず、恐怖心だけが増していき、


「こんな時こそ、冷静になれ。」
「時間を戻れ。」
「今すぐこの国から出ていきたい!」
「今日、旦那が居ない夜なんて、過ごせないんですけど。」


いろんな考えがまとまらないまま、旦那の同僚の奥さんに電話すると、
親身になって話を聞いてくれ、私が今からでも防犯カメラを買いに行こうと思っているんだという話にも、どんな物がいいか調べてあげるよっと優しく寄り添ってくれて。


さすがに海外経験の長い奥様。
電話を切ろうとした最後に、冷静に、



奥様:「そういえば、車の中に貴重品とか置いてなかった?」とのご指摘。


私:「特に入れてなかったと思います」


奥様:「ガレージのキーとか入れてなかった?」


私:「あ、入れてました入れてました。」


奥様:「盗難にあった車から、ガレージのキーが盗まれて、泥棒に入られたケースもあるから気を付けてね。今夜はしっかり施錠しておいた方が良いよ」


っとのご指摘。



私:「え?」


一瞬声を失う私。どうやって電話を終えたか記憶にありません。



「そんな状況で今夜、一睡もできそうにありませんけど。」
「しかも旦那も不在だし。」


っと、どんどん私の恐怖は増していき、
「もう無理無理無理無理、限界!!!!!!」
「時間よ戻れ、24時間前に戻れ!!!!!!」っと真剣に祈っているころ、
やっと旦那の携帯に連絡が取れ、状況を説明。
(私が恐怖と戦っている間、旦那は出張先へ向かう飛行機の中だったようで。)


着信履歴の多さから、電話をかけなおしてくれましたが、
状況を聞いた旦那からは、


旦那:「うちの車、もう近くにないかもね。すぐに遠くに持って行って売り飛ばしちゃうっていうからね」っと、どこか他人事。


私:「いやいやいやいやいやいや、近くにいる私からしたらそんなのんきな回答待ってませんから!っというか、警察に連絡にしても、英語で今の状況をうまく説明できませんけど。。。」


旦那:「とりあえず、不動産屋とか、同僚とかに相談してみるから、まだ何も動かずに待ってて」っとの回答。



とりあえず、待つしかない。



私:「分かった。」


と言って電話を切り、
一人で何も解決できないアメリカでの無力さを感じ、
犯人がガレージのキーを使って、深夜に忍び込んでくる姿が脳裏に浮かび、


「いやーーーーーーー、この状況で、『待ってて』は、
グランドキャニオンの崖っぷちに一人残されて夜明かす気分ですけど。」


「アメリカに来て早々、厚かましすぎるお願いだけれど、
知り合ったばかりの旦那の同僚の奥様のところに子供と一緒に泊まりに行きたい!!!」
「一人で一夜を明かすなんて、無理無理無理無理無理無理。」


冷静さを失う私。
外の物音にも敏感に反応。


本当に車がどこにもないか、近くを散歩したり、
落ち着きなく、そのあとの2、3時間を過ごすのでした。


パート2へ続く。